有栖澪のフリー台本

真面目で評判が良い絶世の美女が藤の花の庭で散歩している姿を見ると思い出す。庭の景色は若き頃と同じ…
私は顔には自信があった、なのに人間とは儚いものだ…
十数年であたかたもなく老けてしまう…
汚らわしい!!汚らわしい!!
自分の老けた顔が嫌いだ

花の色は移りけりないたづらに我が身世にふるながせしまに

若き頃私は、夫を放っといてたくさんの男と悩ましい恋したわ…
なのに…
私はだんだん相手にされなようになってきた…
歳をとると中身がみられることがわかった…
見た目は、私より下なのに優しい夫や親戚に大事にされて私は後悔した…

たくさんの恋や悪いことをぐるぐる悩んでいる暇があったらもっと人に親切にしたら良かった。